総合内科
INTEMAL MEDICINE
機能性ディスペプシア
機能性ディスペプシア(FD; Functional Dyspepsia)とは逆流性食道炎と似ていて胸やけ症状や胃のもたれが主な症状になります。しかし逆流性食道炎との違いは、胃カメラをしても症状の原因となる明らかな異常がないことです。
まとめると「他に病気がなく、胃カメラで問題を認めないのに、慢性的にみぞおちの痛みや胃もたれ症状を呈する病気」です。昔は「胃が弱い」などと言われていた病態を近年このように定義することとなりました。
げっぷ
食後の胃もたれ、ムカムカ
胃にものが使える感じがする
食事を始めるとすぐに満腹になる
みぞおちの痛み
みぞおちが焼けるような痛み
健康診断の1割ほど、病院に受診した方の5割ほどがFDであったと言われており、とてもありふれた病気となっています。
原因
感染性胃腸炎後の方
遺伝的な要素(生まれつき)
ヘリコバクター・ピロリ感染症
胃・十二指腸の運動障害と知覚過敏
胃酸の過分泌が胃や十二指腸を刺激する
心理的要因(不安・良くうつ症状、虐待的など)
カフェイン、アルコール、喫煙、不眠といった生活習慣の乱れ
胃の形が変形している(瀑状胃(ばくじょうい:胃の上部が拡張したもの)
検査
胃カメラは必須の疾患です。なぜなら胃カメラで「胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃癌がないこと」を確認しなければFDの病名はつかないからです。他には胆石症による症状の否定のために血液検査や腹部エコー、ピロリ菌感染のチェック行います。
治療
食生活、睡眠、運動、喫煙、カフェイン・アルコールの摂取といったものがあります。まずは生活習慣の改善です。
薬剤でのFDの治療には、以下のようなものがあります。
胃酸分泌抑制薬(ガスター、タケプロン、パリエット、ネキシウム、タケキャブ)
消化酵素製剤(エクセクラーゼ、ベリチーム)
ピロリ菌除菌
六君子湯(漢方)