COLUMN
2020/10/09
「不整脈があります」というフレーズは、人間ドックなどでお医者さんから言われた方もいらっしゃるのではないでしょうか?「不整脈」の定義は、何らかの原因により心臓の拍動が乱れて一定のリズムでなくなった状態を指します。
実は不整脈には何十種類もあり、どんな名前の不整脈かや、心臓かそれ以外のどちらに原因があるかによって治療法は全く変わります。他の医療機関で心電図を撮ったときに不整脈と言われたら、なんという名前の不整脈かを教えてもらいましょう。
患者さんがご自分でわかることは「脈が乱れていないか」「脈が速いか遅いか」「動悸症状以外に症状はないか」だと思います。不整脈というやつは出たり引っ込んだりすることがあります。家でとっさに不整脈が起きても、病院に来る頃にはおさまっていたりします。
クリニックに受診いただいたら、まず以下の二つは検査を考えます。
・12誘導心電図:健康診断で撮る普通の心電図です)
・ホルター心電図:24時間心電図をつけ、階段を上がる時など、どんなことをしている時にどんな波形が出ているかを検索します
心臓の中の弁(僧帽弁、大動脈弁)が機能していない時。心臓の部屋が肥大し、心臓の筋肉内を通る電気信号の流れが乱れやすくなります。
どちらも心臓の血管が詰まり、心臓の筋肉に血液がまともに流れにくくなることで心臓の筋肉や神経が障害を受けて不整脈が出やすくなります。
動脈硬化と不整脈は関連がないように感じる方もいるかと思います。しかし血管の動脈硬化が進むと、心臓が血液を送るのに抵抗が増えることになります。すると心臓が拍動すること自体に負担が増え、心筋に影響が出てきます。結果として心臓内の電気信号の流れに乱れが出てしまうのです。
身体の中の水分が減ると、頻脈性の不整脈を起こすことがあります。
有名なのは甲状腺機能亢進症です。心房細動という不整脈を合併し、心不全や失神を起こすことがあります。
運動、ストレス、睡眠不足、飲酒、喫煙、疲労などが、不整脈を引き起こします。
これは不整脈により心臓が正常に血液を拍出できておらず、脳への血流が少なくなることで起こります。いわゆる失神という症状の原因になります。失神だけが悪いわけではなく、失神することで転倒し頭をぶつけたり、血液の拍出が少なければそれだけ他の臓器への血流も低くなり臓器不全を起こします。
息切れの原因が心不全である場合です。心臓の拍動が不規則になることで、心臓から拍出される血液が少なくなってしまいます。心房細動という不整脈は脈が非常に早くなることもあり、心臓が血液を拍出できなくなってしまい心不全を引き起こします。
健康診断で不整脈と言われたら、自分の脈のリズムが不整だと感じたら、まずは不整脈の診断と原因の精査目的に恵比寿クリニックへご相談ください。