COLUMN
2021/01/12
当院では平日14:00~17:30、土曜日11:00~12:30で発熱外来を行っております。
連日たくさんの患者さんが来院され、PCR検査をはじめとして医師の診察を受けております。
さてみなさん、PCR検査は何のために行うでしょうか?
この答えは、感染が広がっていくのを抑えるためです。
新型コロナウイルスは治療の方法がありません。
すなわち、感染を抑えるためには治療するのではなく「新しい患者を生み出さない」ことが必要です。
年末に感染者が増えたのは、おそらくクリスマスや忘年会による会食が原因です。
年始には里帰りや旅行で接触した方々から陽性者が出るものと考えられ、それらを抑制するために三連休前に急速ピッチで緊急事態宣言を発令したのです。
PCR検査には偽陰性、偽陽性といった検査の精度の話題が付きまといますが、まず当院で受診者の方々にお伝えさせていただいているのは「PCRが陰性であっても、体調が悪ければしっかりと休む」ということです。
もっと言えば、PCRをしてもしなくても体調が悪ければ休む。これが大切です。
① PCRが陰性であれば仕事に出て来いと言われた
② PCRが陰性なら里帰りできる
③ 1か月前のPCR検査が陰性だったから、いまの発熱はコロナではないはず
色々なPCRの運用のされ方がありますが、医学的には①②③すべて間違いです。
上記の説明は、PCRを受ける全ての方にご説明しています。
コロナを抑え込むためには、国民の皆さんが医療者と同じくらい感染対策をできるようにするしかないからです。
ただ、頭でっかちにPCRを否定するつもりではありません。
東京とは違い、地方ではまだコロナに対する忌避感も強く「PCRを受けて陰性を確認してから仕事をしてほしい」などの声をよく耳にします。
それはそれで社会の求める医療のひとつの形だと思います。
しかし、野放図に好き放題PCRを行うのは間違っていると思います。
新橋や東京駅で医師不在の格安PCR検査センターが稼働しておりますが、そんなことでコロナと戦っていけるのでしょうか。
コロナ診療の真の価値はPCRではないはずです。
当院では「症状がある時、身近にPCR陽性者が出た時にどうしたらいいか適切に相談できるクリニック」を目指しております。
お困りの際は、平日14:00~17:30、土曜日11:00~12:30で発熱外来を受診してください。
いつでも感染症診療に長けた医師が丁寧にお話しを聞き、診療させていただきます。
待合室が込み合う場合は、順番がくるまでクリニック以外の場所でお待ちいただくことも可能です。
発熱およびコロナ関連でお困りの際は、JR恵比寿駅から徒歩1分の恵比寿クリニックをご利用ください。